かつの思いで


川上犬の川上号が家に来てから、半年たったころに、彼女はやってきた。父が帰ってくると、ダンボール箱を抱えていたので、行ってみると、そこには黒、茶、白の、まるで三毛猫のような色立ちの子犬がいた。
しかし、子犬とは言っても、彼女は普通の子犬とは明らかに違う容貌を持っていた。
まず、足が太いと思った。この犬は生後2ケ月だというのに、先輩のカワカミ号より足がすでに太かった。
次に、頭がでかいのである。子供なのでまだよちよち歩きするのであるが、頭がでかくて、重すぎるのか、足がもつれると、頭の方からどてんと転がってしまうのである。まるで熊の子供のようでもあり、それがまたおそろしく可愛いと思った。
この犬は秋田犬であり、血統書の名前は信濃美姫号とのことであったが、父が「かつ」と命名した。

かつの食欲がまたすごい。よくたべることたべること、餌を与えると、あっという間に平らげてしまう。
だから、成長がまた早いのである。かつが我が家に来た時、かつの大きさは川上号の三分の一位の大きさであったが、2ケ月後には、カワカミ号とほぼ同じ大きさになっていた。
そして半年後にはカワカミ号の1.5倍、1年後にはカワカミ号の2.5倍、1年半後にはカワカミ号の3倍になっていたのである。

かつは、わが家族にたいしては、永遠の忠誠を示す犬であった。が、他人に対しては、決してなれることのない犬であった。
私は、長いこと秋田犬とはそういう犬種なんだと思ってきた。しかし、ユーチューブで知ったのであるが、犬を小さいときから、色々な人に会わせて、ふれあいの機会を持たせてやると、犬は家族以外にも警戒心をしめさないようになれるということを知った。




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