リズの思いで


私は高校までの18年間を田舎で過ごしました。
その後、大学入学から東京での生活が始まりました。
大学の4年間が過ぎ、やがて就職することになるのであるが、これまた東京の会社に就職することになるのである。
そして、長い時間が過ぎ去ったのであるが、私としては、あっという間の出来事であったとおもわれるのである。
私が田舎を離れて、45年近くが過ぎ去ったことになる。

今から10年程前のことである。私は田舎の実家にいくことがあったのだが、そのとき私を迎えてくれた中に見慣れない顔があった。
それは、白くて、長い髪で顔が隠れた、小さな犬だった。
私が子供のころに飼っていた犬は、家の外の犬小屋にいたのであるが、この白い犬は、家の中で飼われていた。
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアという犬種であり、名前はリズとのことだった。
リズは最初こそ私を警戒して、私に向かって吠えてきたが、家族にいさめられて、時間が経つにつれ私に慣れてくるようになった。

あるとき私は眠くなって、ちょっと横になると、そのまま眠ってしまったことがある。

何か生暖かいものを私は腰のあたりに感じていた。これは何だろうと私は考えていた。
まさか、おねしょ? この年で?
と、思ったその時に目が覚めたのであるが、あの生暖かいものが何なのかがすぐに分かった。
その正体とはいかに? 私の腰のあたりでリズが眠っていた。それはあたかも私に添い寝してくれているようであった。
私はそのときから、リズのことを本当に可愛いやつだと思うようになった。




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